節水モード、短時間モードは
なるべくやめる

 さらに洗濯機の使い方もトラブル回避のためには大切

 パンパンになるほどに洗濯物を詰め込むと、汚れ落ちが悪くなり、洗剤も残りやすくなる。節水モードや短時間モードではすすぎが不十分になることもあるため、なるべくやめる。

 きちんと洗濯することでリスクはずっと少なくなる

「洗剤は今、いろいろなものがあり、よい悪い、というのは一概には言えません。いちばんは汚れが落ちやすく使いやすいものがいいと思いますし、乾いた後の好みの香りで選んでもいいと思います。ただしにトラブルがある場合に関しては、シンプルで余計な成分が入っていないものを選んだほうがにも環境にも優しいと思います」

●皮膚科医がすすめる! イチオシ洗濯洗剤

洗いあがりも安心! シャボン玉スノール(シャボン玉本舗)

 成分は石けん成分のみ。油脂に含まれている保湿成分も残されており、洗いあがりもしっとり。製造には熟練のスタッフが携わり、においや味、手触りを確認するなど徹底している。

ヤシ油でに優しく! ヤシノミ(R)洗たく洗剤(SARAYA)

ヤシノミ(R)洗たく洗剤(SARAYA)
ヤシノミ(R)洗たく洗剤(SARAYA)

 ヤシの実由来の植物洗浄成分は少ない洗剤量でもしっかり汚れを落とし、繊維に残らない。排水は微生物によって水と二酸化炭素に分解されるので環境にもにも優しい。

●『洗剤かぶれ』を防ぐ3つのポイント

「無添加や化学物質などの成分が少ないものをすすめていますが、コスト面などから手軽に買える洗濯洗剤を使う患者さんは少なくありません」

 と話すのは、アトピーやアレルギー疾患のある当事者らでつくる『日本アトピー協会』の広報担当者。 

 特にアトピー性皮膚炎やの弱い人は洗濯洗剤でトラブルが起きる可能性が高い。そこで洗濯洗剤が原因のかゆみやかぶれを起こさないためのポイントを聞いた。

 まず、すすぎをしっかりとすること

洗剤を選ぶことより、すすぎの回数や水の量が重要

 すすぎ1回や節水モードは避け、新しい十分な量の水でしっかりとすすぎ、衣類の汚れと洗剤を落とそう。

 次に粉末洗剤の使い方

「洗剤のカスが残るおそれもあるので、水で溶いてから使ったほうがいいでしょう

 汗のにおいが気になると香料入りや成分の強い洗剤を選びがちがちになりますが洗剤に頼るのではなく、こまめに汗をふいて、着替えることも大切です

 洗い替えを準備し、外出や出勤するのもひとつ

「衣類に残った洗濯洗剤の成分が汗で溶け出せば、かゆみを誘発するかもしれません」

 すぐに実践できるので「の調子が気になる」という人はまずは1度試してみて。


教えてくれたのは……野村有子医師
のむらゆうこ。野村皮膚科医院院長・皮膚科医。慶應義塾大学医学部卒業。'98年に横浜市に野村皮膚科医院を開業。同院ではアレルギー対応モデルルームやアレルギー対応カフェも併設。治療からスキンケアの指導なども行っている。