日帰りで多くの顧客(患者)を呼び込むクリニックはそれと比べれば真逆と言える。

 一日で何人も手術して、数日で治療は完了。これだと患者の負担は少なく、生活への影響も減る。一方、病院の経営面では厳しくなる。新規の患者が安定して来てくれるかわからないからだ。病院は安定収入を考えて患者の人数で収入を増やすより“ムダな入院”に走りがちになる。

「日帰りにするか、入院にするかはライフスタイルに応じて決めましょう。日帰りで手術をした後の通院が大変なら入院のほうがいいこともあります。それに予算も大切です。治療費は病院に問い合わせて確認しましょう」

 入院先を決めるときにはその病院で手術を受けた人に相談したり、ネットなど口コミを参考にしてもいい。

診察費の相場はどのくらい?

 中には検査で儲けようとしている病院もある。

「これは入院ではなく“外来”です。なんらかの症状があれば別ですが、定期的な通院でそのつど、精密検査をやるのは怪しいです。例えば眼底検査などを必要以上にやる。症状もないのに診察で“毎週来て”と言われるなどです」

 大きな病院の場合は、症状を見落とすリスクを避けるため、念のために複数の検査をしている場合もあるという。

 また診察費の請求で数万円を超える高額請求をされたことがある人もいるはず。

「精密検査も公定価格で決まっているので、最新機械を導入していようが金額は変わりません。保険診療なので、外来で驚くほどの値段の検査はあまりないと思います」

 眼科ではどれくらいの診察費が相場なのだろうか。

「通常ですと、だいたい2000円くらい。三次元画像解析してもらっても5000円程度。健康保険が使える検査であれば、ここから自己負担は3割などに抑えられます」

 法律で医療機関は費用の広告ができないことになっている。そのため、かかる費用の目安を知りたいときには問い合わせを。請求後は内訳もチェックすると安心できる。

 さらには薬をもらうときもチェックしよう。

「中には目薬自体も意味がないと言っている眼科医もいます。患者側にしてみれば保険もきくし、病院側としては気軽に出して収入をアップする手段になっているんです。ですから漠然と処方されている眼科の目薬も実は多いと思います」