ソーセージの中にも……
このニトロソアミン類は、酸性状態の胃の中でできやすい物質だ。
「亜硝酸Naを含むハムやウインナーソーセージ、ベーコンなどを食べると、体内でニトロソアミン類ができる可能性が高いということです。また、加工肉自体にニトロソアミン類が含まれている場合もあります」
いずれにしても、加工肉を毎日食べているとニトロソアミン類の影響によって、がんが発生しやすくなると考えられる。
「少し過激な表現をすると、日々の食事やお弁当に加工肉を使うということは、自分や家族を大腸がんに導く危険性があるということです」
安全に食べられる加工肉を見極める
聞けば聞くほど恐ろしい“加工肉の真実”だが、市販の加工肉を絶対に食べてはいけないというわけではない。
「最近は、亜硝酸Naを使っていない加工肉の販売が増えてます。セブン&アイ・ホールディングスの『セブンプレミアム 無塩せきスライスハム モモ』、同『無塩せきポークウインナー』、同『無塩せきベーコン』は、亜硝酸Na不使用の製品です。商品名にある“無塩せき”とは、亜硝酸Naを使用していないという意味です」
また、イオンの「トップバリュ グリーンアイ」シリーズの加工肉も亜硝酸Na不使用の製品だ。
「『トップバリュ グリーンアイ ローススライス』というハムの原材料表記は、『豚ロース肉(アメリカ)、乳たん白、糖類(水あめ、砂糖)、食塩、たん白加水分解物(乳成分・豚肉を含む)、酵母エキス、植物油脂/卵殻カルシウム、香辛料抽出物』のみ。“発色剤”“亜硝酸Na”という文字はありません」
つまり、亜硝酸Naを添加していないということで、ニトロソアミン類ができる心配はない。
「原材料名にある添加物は“卵殻カルシウム”と“香辛料抽出物”。卵殻カルシウムは卵の殻から得られたもので、香辛料抽出物は香辛料から抽出された成分。どちらも安全性に問題はありません」