知っておきたい意味の違い【フード編】その1
●「カフェオレ」と「カフェラテ」と「カプチーノ」
スターバックスコーヒーの日本上陸から25年。すっかり市民権を得たカフェラテだけど、カフェオレ、カプチーノと何がどう違うの?
「カフェオレはフランス語、カフェラテとカプチーノはイタリア語。そして“オレ”も“ラテ”も、日本語では牛乳という意味です」
そう教えてくれたのは、フードジャーナリストのはんつ遠藤さん。それって直訳すると、ただのコーヒー牛乳になってしまうんじゃ……?
「決め手はベースとなるコーヒーの種類。ドリップコーヒーで作っているのか、エスプレッソで作っているのかという違いが大きいんです。
カフェオレはドリップコーヒーとミルクが1対1、カフェラテはエスプレッソとミルクが1対1の割合で作られています。また、カプチーノは、エスプレッソに蒸気で温めたスチームミルクを1対4の割合で注いだものです」
コーヒー豆を蒸らしながら抽出するドリップコーヒーに対して、エスプレッソは専用の器具で圧力をかけ、短時間で抽出するのが特徴。どちらも淹れたての味は格別です!
●「おにぎり」と「おむすび」
「明確な定義はありませんが場所や地域によって呼び方が変わる、と言われています」
と、はんつ遠藤さん。一般的に、東日本ではおにぎり、西日本ではおむすびと呼ばれる傾向があるとか。
コンビニで売られているおにぎりは三角型が一般的だけど、その形状も実は地域によってさまざま。関東は三角型、関西は俵型、東北や北海道では球体や平べったい丸型が多いといわれている。
「有力な説があって、三角型のおにぎりは、神奈川県川崎市が発祥といわれています」
川崎市史編纂の史料となった『川崎誌考』(山田蔵太郎著)には、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の一行が、東海道川崎宿でもてなしを受けた様子が記されている。徳川家の葵の御紋に見立てて、丸い盆に3つ並べられた三角型のにぎり飯を吉宗が気に入り、のちに川崎名物になったといわれているそう。
●「ウインナー」と「ソーセージ」と「フランクフルト」
ゆでたり焼いたり、いろいろな調理法で楽しめるお弁当のおかずの定番。実は、こんな違いがあるんです! はんつ遠藤さんによると、
「ソーセージはウインナーやフランクフルトの総称です。ひき肉にスパイスなどを加えて味を調え、それを動物の腸に詰め加熱したものは、すべてソーセージと呼ばれます」
わかりやすい違いは、ズバリ太さ。
「農林水産省が定めたJASという規格では、20ミリ未満がウインナー、20ミリ〜36ミリがフランクフルトとしています。また、ひき肉を詰める動物の腸にも違いが。ウインナーには羊の腸、フランクフルトは豚の腸が使われます」
太さ36ミリ以上のものはボロニアソーセージと呼ばれ、特にヨーロッパでよく食べられているそう。
「ウインナー、フランクフルト、ボロニアは“世界3大ソーセージ”と呼ばれています」