冷凍野菜のほうが割安の場合も
原材料の野菜そのものも、おいしく安全になっている。
「契約農場でしっかりと管理しながら栽培するなど、品質のいい野菜を調達するために、メーカーも企業努力を重ねています。特に、ブロッコリーやほうれん草、枝豆など昔からある冷凍野菜は、以前と比較すると、格段においしくなっていると感じますね」(三城さん)
冷凍野菜なら、最もおいしい旬の時季に収穫。そのおいしさを保ったまま、長期保存が可能だ。つまり、「おいしくない」はウソ。
「野菜の価格は生鮮、冷凍ともにまちまちなので、一概にはいえません。しかし、大容量の冷凍野菜なら、生鮮より単価がお得になることがほとんど。節約も兼ねて、業務用スーパーで大袋入りの冷凍野菜を購入している人が増えています」(三城さん)
生鮮野菜は不作で価格が高騰することもある。そんなときも冷凍野菜のほうが割安に。
「生鮮野菜は数日使わないと、しなびたり黒ずんだりして無駄になることがありますが、冷凍野菜ではその心配がありません。こういったことも考えあわせると、冷凍野菜が割高とは決していえないのでは」(三城さん)
結論。「割高になる」はウソ。
「ほとんどの家庭用冷凍庫の温度はマイナス18度程度。この温度だと凍るまでに時間がかかり、野菜の細胞が壊れやすくなります」(三浦さん)
その結果、急速凍結の冷凍野菜と比べると、おいしさも栄養価も大きく劣る状態に。
「保存方法のひとつとして、使いきれない野菜をフリージングするのはいいですが、冷凍時に傷みやすく、長期保存はできません。早めに使いきってください」(三城さん)
というわけで、これはウソ。
「冷凍野菜の賞味期限は、1年前後のものがほとんど。ですから、3か月は確実にもつと思います」(三城さん)
ただし、油断は禁物。
「開封後は鮮度が落ちやすくなります。賞味期限で『大丈夫』と判断せず2~3か月で食べきりましょう。なお、霜がついた場合も若干の品質低下があるため、同じく早めに食べきって」(三浦さん)
保存がきくのはホントだけど、開封後は早めに使うのが基本。
「冷凍庫内の温度をマイナス18度以下に保てるなら、問題はありません。ただ家庭用冷凍庫はドアの開閉回数が多く、庫内の温度が上がりやすいのが難点」(三浦さん)
では、温度上昇を防ぐにはどうしたらいい?
「ドアの開閉回数を減らすのは基本中の基本。冷凍野菜は使う分を出し、すぐ冷凍庫に戻しましょう」(三城さん)
その家庭によって保管の難しさは変わるため、「どちらともいえない」が結論!?
「加熱ずみでも自然解凍で食べられるかは別の話。可能な場合、記載があるのでパッケージで確認を」(三城さん)