副反応対策としての“鎮痛薬”

 次点は回答数4で、同じく単剤の『タイレノールA』。

「子どもも服用できるため」(50代・女性)

「胃が弱いので愛用している。眠くならない」(40代・女性)

 こうした理由から支持が集まった。

「『タイレノールA』は“アセトアミノフェン”で作られたで、処方の『カロナール』と同じ成分。胃に負担がかからず、妊婦や子どもでも飲むことができます。反面、『ロキソニン』に比べると効果はマイルドです」

 ちなみに、新型コロナワクチンの接種が進む中、副反応対策として鎮痛の売り上げが前年より5割増え、なかには品薄になっているものもある。ワクチン接種後には、どんな鎮痛を選ぶべき?

副反応で熱が出ているときに、商品を見比べて選ぶのはつらいでしょう。私は日ごろから飲み慣れているものを選ぶのがいいと思います

 これから接種する人は、ワクチンの前に常備を購入して、備えるべし!

『ロキソニンS』をはじめ、病院でも処方されている単剤の市販薬に多くの支持が集まった
『ロキソニンS』をはじめ、病院でも処方されている単剤の市販薬に多くの支持が集まった
【写真】薬剤師のおすすめ、選りすぐりの薬

●「鎮痛」回答数トップ3

1位 ロキソニンS   9票
2位 タイレノールA  4票
3位 イブクイック   2票
3位 ケロリン     2票

【胃腸

 飲みすぎや食べすぎ、胃痛などの不調時に最も多く選ばれていたのは、『太田胃散』。

「飲みやすい」(50代・男性)

「味がクセになるので」(40代・男性)

 効能よりも飲みやすさや風味についてのコメントが目立った。これに久里さんは、

「生が入っているので、その香りも効果のうちという考え方でしょうね」

 太田胃散の公式サイトでは、“粉を口に含み、次に少量の水を含んで舌で2~3回かき混ぜてから飲み込む”服法が紹介されている。

「そうすることで味と香りが直接のどと食道を通り、より効果を発揮するのだとか」

 次点の『ガスター10』には胃酸の過剰分泌をもとから抑える成分“H2ブロッカー”を配合。また回答数3位の『第一三共胃腸』には消化を助ける酵素が含まれている。ストレスなどで胃酸過多のときは前者、食べすぎで胃もたれのときは後者、と使い分けるのがよさそうだ。