病院にかかるほどでもないけれど……と放っておきがちな“更年期不調”。頭痛やだるさ、性器の不快感などの症状、実はセルフメンテで解消します。猛暑の疲れも出て体調もツラくなりがちな今、しっかりケアして心身ともに元気になりましょう。
頭のこりをほぐせば不調改善
更年期症状で心身の調子が悪いときは、カチコチにこった頭をほぐすとラクになる。
「卵巣や子宮といった婦人科系の臓器が脳の信号をうまくキャッチできず、自律神経が乱れてしまうことが更年期のつらい症状につながります。頭をほぐして脳にストレスがかからないような環境をつくってあげることは、更年期症状をラクにするひとつの方法です」とはエイジングデザイナーの村木宏衣さん。
実際、美容目的で村木さんのサロンを訪れる人の中には、頭をほぐす施術を受けるうちに「イライラしなくなった」「よく眠れるようになった」など、更年期症状が軽くなっている人が少なくない。
「心身の不調を抱えているお客様は呼吸が浅い方が多いですね。呼吸が浅いと筋肉が緊張して姿勢が悪くなり、背中や首などがこるようになり、当然、頭もこります。サロンで頭をほぐす施術をしたり、ご自宅でできるセルフケアを続けるうちに頭がほぐれ、酸素や血液がまわりやすくなって元気になっていくんです。東洋医学的にみても、頭には多くの経絡が走っており、約50個のツボがあるといわれていますから、頭をほぐすことがツボの刺激にもつながっていると考えられます」
「村木式整筋」メソッドによる頭ほぐしは、美容はもちろん、更年期の不調改善にも役立つセルフケア。
「行う際のポイントとしては、頭蓋骨から筋膜をはがすようなイメージで1~2mmほどの小さな動きでほぐすこと。
また、息は止めずに普通に呼吸を繰り返しながら行ってください。奥歯が合わさると側頭筋に力が入ってしまうので、口はぽかんと開けてほぐしましょう。1か月続ければ、心身の調子がよくなっていることを実感できるはずです」
●頭のこり度セルフチェック
ひとつでも当てはまる人は頭がこっています。
□頭皮が指でつまめない
頭頂部に親指と人さし指をあてて頭皮を中心に寄せるようにつまんだとき、つまめない人は頭皮がこっている。
□こぶしで生え際や眉の上をグリグリすると痛い
握りこぶしの平らな面を押し当て、小さな円を描きながらもんだとき、痛いと感じた人にはこりやむくみがある。
□頭皮をさわるとぷよぷよしている
頭皮の弾力がなくぷよぷよしているのも頭がこっているサイン。
□額や頭頂部が角ばってきた、または左右で形が異なる
頭は本来、なめらかな丸い形。頭がこると頭蓋骨が引っ張られてゆがみ、ハチや額、さらには襟足の左右などが角ばってくる。