かかと落とし

〜45歳から進む骨の衰え。骨折リスクを減らすには今からコツコツ骨トレを!〜

骨を作るスイッチが骨への衝撃でオン!

 女性は閉経の前後に骨を守っていた女性ホルモンが減ると、骨の衰えが一気に進む。骨粗しょう症患者の8割は女性だ。

「骨折も50代以降に徐々に増加します。60代、70代では背骨の圧迫骨折や、腿のつけ根の骨折が増え、要介護になるきっかけになってしまいます」と警鐘を鳴らすのは、女性医療が専門の太田博明先生。

「骨は常に古い骨が壊され、新しい骨が作られるという新陳代謝を繰り返しています。ですから日々骨によい生活を続けているかどうかが、将来の骨折リスク、さらには健康寿命を左右するのです」

 そこで、手軽に続けられる方法として先生がすすめるのが「かかと落とし」だ。

 実は新しい骨を作る“スイッチ”をオンにするには、骨に衝撃を加える必要がある。ストンとかかとを落としたときに、その衝撃が全身の骨に伝わり、骨を作る働きが促進されるのだ。

 身体のバランスに不安がある人は、転倒予防にイスの背などにつかまって行ってもOK。

この運動には、ふくらはぎの筋トレ効果もあります。私も座業が多いので、一石二鳥を狙って行っています。いい気分転換にもなりますね

◆やり方◆

(1)かかとを上げる
 背筋を伸ばして立ち、両腕を床と平行に上げながら、かかとを上げる

(2)かかとを落とす 
 両腕を下ろしながら勢いをつけて、かかとを一気にストンと落とす

実践の目安:1日に50回2秒に1回のペースで合計100秒

PROFILE●太田博明 先生●川崎医科大学産婦人科学2特任教授。女性のウェルエイジングとアンチエイジングをライフワークとする日本における女性医療のパイオニア。