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ー Q. 継ぎ足して使っている秘伝のタレは、どうして腐らないの?
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ー Q. 自宅で市販品のような澄み切った氷を作るには?

 22歳の駆け出し記者が日常の疑問を解決!知って楽しい、おもしろ雑学をお届けします。

Q. 継ぎ足して使っている秘伝のタレは、どうして腐らないの?

A. 腐りにくい材料で作られていることに加え、定期的に熱が加わるからです。(株式会社食品微生物センター 代表取締役山口憲太さん)

 焼き鳥店やうなぎ屋さんなどで見る「50年継ぎ足しの秘伝のタレ」というフレーズ。伝統を感じるが、別の見方をするとちょっと心配。例えば食材が腐りやすい梅雨の時期であっても、衛生的に問題はないのだろうか。

 食品微生物センターの山口憲太さんによると、「うなぎ屋さんなどのタレの主な材料はしょうゆや砂糖。塩分や糖分が高いと菌は増殖しにくいため、日持ちしやすいのです」とのこと。

 長期保存できる理由はこれだけではない。

「焼き台の近くに置いていたり、アツアツの焼き鳥やうなぎをタレに浸したりすると、タレの温度は大体60度以上にまで上がります。長時間その温度が保たれて低温殺菌されるため、菌の増殖はさらに抑えられます」(山口さん、以下同)

 実際、お店で使っている継ぎ足しのタレを調査したとき、菌の量は“腐敗”の基準値よりもはるかに少なかったそう。ただ、そのお店が2日間の休業をしたあとで改めてタレを調べてみると、結果が少し違ったのだとか。

「基準値よりは低かったのですが、以前調べたときの倍くらいまで細菌が増えていました」

 日々お客さんにおいしさを提供することが、安全性を高めることにもつながっている継ぎ足しのタレ。その歴史を感じながら味わってみてはいかがだろうか。