どちらを選ぶか、悩んだことも懐かしい
一方、庶民派ガムの代表格といえば、現在も販売されている丸川製菓の『オレンジマーブルガム』だろう。
「私が小さいころは、まん丸の小さなガムが4粒入りで1箱10円と、子どもの味方のような商品でした。現在は当たりつきのお菓子は減りましたが、箱を開けた横のベロ部分に『あたり』の文字があればもう1箱もらえるというのも、ワクワクしましたね。パッケージデザインは現在もほぼ変わらず受け継がれ、最近ではこのデザインのポーチがグッズ化されるなど、変わらぬ人気を誇っています」
チョコ、ガムとともに外せないのがキャンディー。

「アメも種類が多すぎて、それぞれ“推し”があると思いますが、やっぱり語りたいのは『花のくちづけ』。今なお人気の商品ですが、独特のミルクスモモ味はいつ食べてもどこか懐かしいと感じます。
個包装に366日の誕生花の柄と花言葉が添えられているのも、やっぱり懐かしくレトロな印象ですね。名古屋の春日井製菓さんという会社が作っていますが、懐かしお菓子のなかでも特によく浸透しているのはすごいことですよね」
フルーツ果汁が多いキャンディー業界のなか、異彩を放つのが『ライオネスコーヒーキャンディー』の存在。

「こちらもロングセラー商品ですが、コーヒー味のキャンディーというのは斬新な切り口だなと今も思います。リスが登場するテレビCMも印象的でしたね。
赤い“ひねり包装”も発売当時から変わらない特徴ですが、実はこのひねり包装は手が不自由な方も開けやすいという声があり、そういったユニバーサルデザインの観点でも、この先も残り続けてほしいアメのひとつだなと感じます」
一方、キャンディーのキラキラとした形状を武器にしたのが『ジュエルリング』だ。
「指輪型のキャンディーで、大粒の宝石部分がダイヤモンドのようにカットされたアメ玉になっています。見た目もかわいく、指にはめてペロペロとなめられるという、女の子の憧れが詰まった商品。イチゴサイダーとメロンサイダーの2種類があって、ルビーかエメラルドか……と悩んだ記憶があります(笑)」
