音楽でつながる思いやBLドラマの新境地
3位は『のだめカンタービレ』(2006年、フジテレビ系)。
「上野樹里が演じたのだめが可愛く、原作のイメージにぴったり」(北海道・50歳)
「玉木宏の千秋が王子様すぎて。あんなドSキャラに振り回されたい」(42歳・青森県)
と51票獲得。エリート音大生・千秋真一と、破天荒キャラながら天才的音楽性を持つヒロイン・野田恵(のだめ)。性格が相反する2人の恋と成長を描いた物語で、アンケートでは主人公2人を称賛する声が多く集まった。
「上野さんのほかにのだめを演じられる人はいないし、千秋は玉木さん以外考えられない。これ以上ないと思えるキャスティングで、2人の掛け合いを見ているだけで笑顔になってしまうくらい可愛い。
男女の恋愛という以前に、互いの才能にひかれあい、音楽でつながっている、その特別な関係性がすてき。難しい音楽モノを楽しく説得力を持たせて描けたという意味でも突出した作品」(田幸さん)
4位は『おっさんずラブ』(2018年、テレビ朝日系)。
「登場人物すべての人が互いを思い合う。その過程が丁寧に描かれていた」(42歳・宮城県)
「相手を思って別れたのに、“やっぱりあなたしかいない!”と追いかけてくる場面にキュンキュンした」(53歳・兵庫県)
と43票獲得。田中圭演じる春田創一と、林遣都演じる牧凌太の恋に、吉田鋼太郎演じる黒澤武蔵が割り込んで─。BLを従来にない視点で描き、胸キュンドラマの新たな流れをつくった。
「良い人しか出てこないファンタジーのような世界で、視聴者はじゃれあう小動物を愛でるように彼らを見ていたのでは?
昔、月9で木村拓哉さんにハマっていた層は自分をヒロインに投影してドキドキしていたけれど、このドラマは彼らの世界に自分がいる必要はない、ただただ見ていたい、という方向へキュンキュンの形を変えた。それがまた後の『チェリまほ(30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい)』にも継承されていきます」(田幸さん)