目次
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ー 1日1分背骨を動かす「背中エクササイズ」
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ー 背中エクササイズで自律神経も整える
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ー 背中をほぐして動かす3つのエクササイズ

「1日1分、背中にアプローチするエクササイズを習慣化すれば、やせやすい身体がつくれます。新陳代謝が落ちているアラフォー以上でも、その効果はすぐに実感できるはずです」

 そう話すのは、ピラティスインストラクターのもりもとさちこさん。

1日1分背骨を動かす「背中エクササイズ」

「背中には、広背筋などの大きな筋肉があるので、それらを動かすだけでも基礎代謝がアップするんです。そして何より“背骨を動かすこと”を意識すると、今まで使っていなかったインナーマッスルが鍛えられて背骨が安定します。

 すると、猫背や反り腰など、背骨のゆがみも改善されて骨格のバランスが整い、姿勢が良くなる。骨を支える筋肉が正しい位置につくので、スタイルアップにもつながります」(もりもとさん、以下同)

 耳の横から腰まで、合計24個の椎骨で構成されている背骨。それらを1つずつ動かすエクササイズを行ううえで重要なのは“イメージする力”だという。

「実際に骨を動かすのは難しいですが、背骨の位置や動きに意識を向けるだけでも問題ありません。例えば、紹介している1つ目のエクササイズでも、『骨盤は動かさず、胸の背骨(胸椎)だけを動かすイメージ』をすると動きが良くなります。

 また、身体を動かすときも無理やり伸ばすのではなく、できる範囲で行ってください。自分の可動域を知るとケガのリスクも下がります」

 背骨の動きを想像するだけでエクササイズの質が一気に向上するのだ。

「日常生活でも、背骨に意識を向けると非常に効果的。料理中やお皿洗いなどの立ち仕事をしているときは、尾骨を床に見せるイメージで立ちましょう。尾骨を真下に向けると、骨盤がまっすぐになり、お腹に力が入るので引き締め効果が期待できます。

 特に“反り腰”の人は、尾骨が後ろに向いているので、腰痛やぽっこりお腹になりやすく要注意。まずは、尾骨の向きを意識しながら生活してみましょう」

 また、デスクワーク中に無意識に肩が上がる癖がある人も「背骨がうまく使えていない」と、もりもとさん。

「肩が上がると、肩の周りに筋肉がついて肩こりになりやすく、背骨の動きも悪くなります。その状態では背中のエクササイズ効果が得にくいので、日頃から肩を下げるように意識してください」

「正しい姿勢」は身体の芯である“背骨”の延長に頭が乗るイメージ
「正しい姿勢」は身体の芯である“背骨”の延長に頭が乗るイメージ