3位には意外にも昨年の話題作、北村匠海主演の『幽☆遊☆白書』('23年 Netflix)がランクイン。「話数が少なく、駆け足になったのが残念」(北海道・40歳)、「内容うんぬんではなく実写化するのが間違い」(神奈川県・35歳)と原作愛が強いファンからの拒否反応も多かった。
「この作品はがっかりというよりも、もったいないという印象でした。Netflixの潤沢な予算で映画を超えるスケールで実写化。キャストも魅力的だったんですけど、いかんせん5話は短すぎた。それで戸愚呂兄弟との戦いまで描いちゃったのでダイジェスト感がハンパなかった。
ただアクションシーンはアイデアも豊富で素晴らしかったですし、綾野剛さんと滝藤賢一さんの戸愚呂兄弟のビジュアルには気分が爆上がりしました(笑)。
北村さんもすごくよかったですし、このクオリティーで実写化してくれるならシーズン2もぜひ見たいです」(カトリーヌさん)
昨年冬の話題のドラマがまさかの1位に
がっかりの2位は香取慎吾が主人公の両さんを演じた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』('08年 TBS系)。「原作のイメージが強すぎるので誰がやってもダメだったと思う」(兵庫県・55歳)というコメントがいちばん的を射ているかもしれない。
「舞台やアニメ版の両さんの声優をラサール石井さんがやってるんですけど、年齢といい風貌といい香取さんよりはハマっているので、比べると……という意見が多いですよね。
香取さんは当時、孫悟空や忍者ハットリくん、慎吾ママなんかをやっていてキャラもののイメージが強かったので、その流れだったと思うんですけど、ドラマというよりコント感が強くなっちゃったのが敗因。やはり漫画的表現が魅力のギャグ漫画を実写化するのは難しいですね。
原作に寄せすぎずに、オリジナル部分多めの下町人情ドラマにしたほうがよかったと思います」(カトリーヌさん)
そして1位には、まだ記憶にも新しい昨年の冬ドラマ『パリピ孔明』('23年 フジテレビ系)が選ばれた。「実写化するとおかしみが減る」(神奈川県・49歳)、「漫画だから面白いということを再確認した」(沖縄県・43歳)など、向井理演じる諸葛孔明が現代日本に転生して新人歌手のプロデューサーになるというとっぴな設定が実写にそぐわなかったようだ。
「物語の作り的には、現代の音楽業界に三国志そのままの諸葛孔明の策がハマるというギャップが魅力なんですけど、いざ実写にすると音楽シーンに現実味がありすぎて孔明の計略に無理感が出てきちゃう。
照明の熱で蜃気楼を作って観客を多く見せるとか漫画的には面白いネタですけど、実写だとあまりにもリアリティーに欠けていてしらけてしまう。あと音楽を題材にした作品の場合、漫画だと聞こえない音の部分も現実化されてしまうので、もう一段階ハードルが上がる。
音楽、スポーツ、お笑いのようなプロの技術や個性が重要なジャンルは実写化が難しいんです」(カトリーヌさん、以下同)