度を越えたアピールはむしろ逆効果
視聴者にとってCMは新たなサービスや新商品、企業を知る術でもある。しかし、度を越えたアピールのせいで、視聴者からひんしゅくを買うケースも。
ハイクラス転職サイト『ビズリーチ』のCMは、1人の会社員がビズリーチに登録し、さまざまな大手企業から“スカウト”を受けるという内容。
そして、神出鬼没のビズリーチ美女・吉谷彩子(32)が会社員の心の声を代弁するという謎の展開に加えて、30秒のCM中に出演陣は3〜5回ほど「ビズリーチ!」と連呼する。
この構成について「ビズリーチという言葉が耳障り。また、キャストの『私は意識高い系です!』というスタンスにも腹が立つ」(千葉県・48歳)などの声が多く、過剰なビズリーチアピールへの反応は、あまり芳しくない。
「あれだけしつこく名前を出せば、イヤでも耳に残りますよね。そのせいで嫌われてしまっても“認知度を上げる”という意味では成功しています。ただ“ビズリーチ美女”で話題の吉谷さんはCMのイメージが強すぎて、今後の役者生活に支障をきたすかもしれません」(かなつさん)
ビズリーチは丁寧すぎるほどサービス概要を説明するのも特徴的だ。
一方、女優の今田美桜(26)が出演する『SCSKグループ』は、その真逆を行くCMを放送している。スーツを着た今田が「なんだ、なんだ、なんだSCSK」とのセリフを言い放つと、キャッチコピーの「会社名だよ。SCSK」というナレーションが入り、CMは終了。
あまりの潔さに「企業の詳細がまったくわからない」(神奈川県・50歳)、「SCSKの事業についてもう少し説明してほしい」(大阪府・42歳)などの意見が多く集まった。
同社のホームページを確認すると、SCSKは最新のテクノロジーで、クライアントの課題を解決するIT企業とのこと。確かに30秒CMですべてを伝えるのは難しそうだが、もう少し視聴者の疑問に寄り添ってもよさそうだ。