毎日取り入れたい「快尿食」

 十分にためて、スッキリ出し切るという“快尿”は食事も影響する。

「快尿を促す成分の主役は、一酸化窒素の材料となるアルギニン、シトルリンです。一酸化窒素は膀胱に柔軟性を与え、気持ちいい排尿を与えてくれます」

 アルギニン、シトルリンを多く含む食品を意識して、積極的に摂取したい。

「アルギニンは多くのタンパク質食品に含まれます。肉類であれば、鶏ムネ肉、豚ヒレ肉、牛モモ肉など。エビやホタテ、イワシなどの魚介類にも多く含まれます。それから種子類、豆類などにもアルギニンを多く含む食品はあります。

 一方で、シトルリンを多く含む食品は、主にウリ科の植物に限られる。中でも“シトルリンの王様”といえるのはスイカ。単独で食べてもよいですが、組み合わせで食べるとなおよしです。例えばゴーヤチャンプルー、スイカと豚肉の炒め物などは最強です」

 快尿食に加え、サプリメントや漢方薬を服用するのも一つの方法。泌尿器科を受診した際にでも医師に相談してみてもよいだろう。

和式トイレは好都合!排尿時の体勢は“横綱の土俵入り”
 膀胱炎の原因菌(大半が大腸菌)は、たいていは外尿道口から侵入する。膀胱炎は圧倒的に女性がかかりやすい感染症。女性の身体は尿道が短く、外尿道口から入った菌が膀胱にまで侵入しやすい。
 そこで、“横綱の土俵入り”のように、足を大きく開いて便座に座ると、お尻と外尿道口の距離が離れ、菌の侵入を防ぐことができる。和式トイレのときのようにしゃがむのは好都合。

女性の4倍!男性も気をつけたい膀胱がん
 膀胱がんは、50~70歳に多く発症し、女性より男性のほうが4倍ほども罹患率が高いがん。膀胱がんは、化学物質によるがん。喫煙のほか、加工肉に使用される化学物質ががんリスクを高める一因と考えられている。
 膀胱がんは多くの場合、初期に血尿が出るので、1度でも血尿が出たら、迷わずすぐに病院へ。