内臓の働きを助ける“足温め”の効果

 足を温めることで、まず元気になるのが“肝臓”だ。

「肝臓の機能は主に代謝や解毒ですが、熱を作り出す働きも担っています。足を温めると熱を作る作業の助けとなり、肝臓の負担が軽減。その結果、身体の代謝や解毒がスムーズになり、むくみや頭痛といった不調の改善につながります」

 また、更年期の症状も、ホルモンバランスの乱れや筋肉量の低下により、身体が冷えていることが原因のひとつ。

「更年期の女性が冷えを感じる部位は、多くの場合、足。ですから、まずは足を温めることが、症状改善につながるのです」

 吉田さん自身も、かつて母親の病気などによる精神的ダメージや自律神経の乱れから身体の冷えがひどくなり、足がフラついて歩けないほどの不調を経験。

「当時、病気の母も私自身も、足湯を続けることで全身の痛みや不調が和らぎ、足のケアの重要性を実感しました」

 とはいえ、普段の生活で足湯をするのは準備や片付けが大変だと感じる人も。

「理想的なのはひざまでつかる足湯の桶ですが、家庭ではなかなか用意が難しいはず」

 そこで吉田さんが教えてくれたのが、ひざをピンポイントで温める方法。