目次
Page 1
Page 2
Page 3
Page 4
Page 5
Page 6
Page 7
Page 8
「食事の理想は、“飯”+“一汁三菜”ですが、そうはいかないときもあります。これをぐっと凝縮させて“汁飯香(しるめしこう)”、つまり汁もの・ごはんもの・お漬物の形にすることも多いんです。
手間なく用意できて、しみじみとおいしく、ゆっくり味わえばおなかも満足します」
と言う横山タカ子さん(76)。長野県に伝わる郷土食の“守り手”として注目を集めている料理研究家だ。
“汁”や“飯”を具だくさんに
「毎日、今日は何を食べようか、どう組み合わせようか、と考えるのは、楽しくもあるけど悩ましい。“汁飯香”ならシンプルなので、面倒がなくストレスもありません」
“汁飯香”にはポイントがある。“汁”や“飯”に、具材をしっかり混ぜ込むこと。
「例えば、豚汁なら、タンパク源になる肉も、食物繊維たっぷりの根菜も一緒にとることができます。ごはんを主役にしたいときは、肉や魚、野菜、大豆製品を混ぜたり、のせたり、炊き込んだりして、食べごたえと栄養をプラス。
そして“香”、お漬物には、季節の野菜を使って旬ならではの甘みやコク、ほろ苦さといった風味を存分に楽しみます。
お漬物のことを昔から“香の物”というのは、塩やしょうゆなどで漬けることによって、野菜の香りが際立つからでしょう。さらに、発酵が進めば、なんともいえない食欲をそそる香りがするんですよ」
夫婦ともに元気で暮らせている健康のヒケツは紛れもなく「食事」。長年作り続けているレシピを紹介してもらった。