肉や乳製品を減らし魚と野菜にかえる
「日本動脈硬化学会が定めるガイドラインによると、動脈硬化リスクを減らす食事として、
(1)肉の脂身、動物性脂肪、加工肉、鶏卵の大量摂取を控える
(2)魚の摂取を増やし、低脂肪乳製品を摂取する
(3)未精製穀類、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆および大豆製品、ナッツ類の摂取量を増やす
(4)糖質含有量の少ない果物を適度に摂取し、果糖を含む加工食品の大量摂取を控える
(5)アルコールの摂取を1日25g以下に抑える
(6)塩分の摂取は1日6g未満を目標にすること
が推奨されています」
日本では高血圧が要因となり、心臓疾患を起こす患者が特に多い。心臓や血管に大きな負荷がかかり、動脈硬化や瘤化が起きやすくなるからだ。
「日本では推定約4000万人が高血圧に該当します。諸外国と比べても塩分摂取量が多く、WHOが推奨する1日5gを大幅に超える11gをとっているからです。塩分過多になると血液の浸透圧を一定にするため血中の水分が増加し血液量が増え、血管の内壁に加わる抵抗が強くなり、血圧が上がるので気をつけましょう」
心臓病の改善や予防に効果のあるサプリメントは存在しない。それでも、関連するサプリメントをとるのは悪くないという。
「健康な人が心臓病を予防するには、自律神経のバランスを保つ生活が重要です。緊張などで交感神経が優位になると、心拍数が増え血圧が上昇し、心臓の負荷が増すからです。
睡眠・食事・排泄を適正にする必要があり、それらを補助するサプリメントはよいでしょう。私も腸内環境をコントロールするもの、抗酸化作用が認められる補酵素などを飲んできました」
ほかにも睡眠の改善効果が認められるもの、過食を抑えて肥満予防が期待できるものなどもよいかもしれない。ただし服薬中の人は必ず担当医に相談しよう。