預入期間も要チェック
高金利定期預金の中には預入期間が3か月や半年といった1年未満に限定されたものも見られる。例えばauじぶん銀行では、3か月ものの新規口座開設限定の定期預金で1.2%(2025年3月17日時点)。
こういったお得な商品を短期間で預け替え続けるのも一つの手だが、そのたびに出し入れしたり新規申し込みをし直さなければならないのが難点だ。西山さんは預入期間1年の高金利定期預金を選択し、自動継続の手続きを踏むことをすすめる。
「定期預金を申し込む際に、『元利自動継続』を選びます。そうすると1年後の満期日を迎えたとき、元金+税引き後の利息が新しい元金になり、自動的に継続されます。1年ごとに利息分が増え、その金額に対して利息がついて資産がどんどん膨らむ、複利効果を得られる仕組みです」
ただし、注意すべき点があるそうだ。
「キャンペーン期間の高金利を目当てに定期預金を組む場合は、翌年以降もその金利が適用されるかどうかを確認してください。例えばボーナスシーズンの金利アップキャンペーン時に預け入れて『元利自動継続』を選べば、翌年以降のボーナスシーズンも金利アップの適用対象として先の複利効果を望める場合もありますが、適用外とするところでは都度新規の申し込みが必要になります」
一方、「ペイオフ」も頭に入れておかなければならない。ペイオフとは、銀行が破綻したときに、1000万円までの元本と利息を保証する預金者保護の制度を指す。
「ペイオフの1000万円の枠は、銀行の全預金額を対象とします。例えば一つの銀行の普通預金に400万円、定期預金に700万円を預けたら、計1100万円となりペイオフの枠をオーバーします。預金トータルで1000万円ということを忘れず、超えそうなときは他の銀行にお金を分けるようにしましょう」