──みなさん、どうやって知り合っているんでしょう。
信子 PTAとか、あかねさんみたいに子どもの習い事関係、あとはスポーツジムなんかもありますね。似たような時間に行くから、同じ人と顔を合わせるんですよね。
智子 私の友達にもいますね、スポーツジム。ジムの入り口で待ち合わせて、すぐ裏のホテルへ行ってしまうらしいですけど。
セックスがこんなに楽しいものだったなんて
──この先、恋愛はどうなるんだろうと考えることもありますか?
智子 そりゃあ、ありますよ。いつまで続けられるんだろうって。彼は“いつか年とったときに一緒に暮らせたらいいね”と言いますが、私は生活をともにする気はありません。でも、恋愛は続けていたい。彼とは心身ともに相性がいいので。
信子 わかります。私も正直な話、セックスがこんなに楽しいものとは思わなかった。私の人生、何だったんだろうと思いましたもの。夫婦できちんと愛し合えれば、もっといい人生を送れたんじゃないか、私はソンをしてきたんじゃないかと最近、考えちゃうんですよね。
あかね うちはまだ子どもがいるからいいけど、10年もたたないうちに、夫と2人だけの生活になると思うんですよ。そのとき、私はこの人とうまくやっていけるのかしらと考えますね。彼とは家も近いけど、もしも噂になったら、狭い地域なので住んでいられなくなるかもしれない。そう思うと、ときどき怖くなるんですが、彼は“そんなことを考えてもしょうがない。オレは離れない”と言ってくれる。
智子 そんなふうに言われたら、ますます胸がキュンキュンしちゃいますよね。
──女性はいくつになっても恋する乙女みたいなところがあるんでしょうね。
智子 それもあるけど、ひとりの人とわかりあえる喜びみたいなものもあります。お互いの生活のうちのほんの少ししか接点はないかもしれない。でも、この人のことが少し理解できたと思えるうれしさは、年をとると貴重に思えてくるんです。
信子 そうですよね。セックスも楽しいけど、こんなに遠慮なく男性と話して笑って、気持ちが軽くなること、今までなかったなと思います。
智子 世間的には「いけないこと」をしているとはわかっています。だから、ひそかに温めて育んでいきたいんです。
※座談会の氏名はすべて仮名です。