自覚症状はなく、肛門からの出血などの症状が出たときには、かなり進行している可能性も。
「大腸がんの5年生存率はステージ2で8割、ステージ3でも7割と非常に高く、治せるがんなんです。なのに、勝手に痔だと思い込むことで放置し、亡くなる方は多いんです」
大腸がんといえば、人工肛門というイメージも少なからずあるが、
「肛門近くの直腸にがんができた場合は、残すことができないので、取らざるをえません。その場合は、人工肛門になります」
内視鏡手術ですめば、ほぼ100%助かる
予防には、低脂肪・高繊維の和食、そしてヨーグルトや漬物などが◎。
「そして、大腸がん検査を定期的に行っていれば、命を落とすことはないでしょう。ただ、便の潜血検査では見逃しもあるので、内視鏡検査がベストです。3割負担で、5000円くらいで受けられます。40歳を過ぎたら、3年に1度受けるといいですね。ほぼ早期で発見できるので、負担の少ない内視鏡手術で切除ができます」
内視鏡手術ですめば、ほぼ100%助かるという。ステージ2や3の場合は、腹腔鏡手術や開腹手術となる。内視鏡検査さえしていれば、大腸がんは恐れることはなさそうだが、ただ、痛そうなイメージが。
「私が開発した『水浸法』なら痛みはほとんどありません。最近では私のところに勉強に来る医師が増え、全国に広まりつつあります」
<この先生に聞きました>
後藤利夫先生
新宿大腸クリニック院長。無麻酔で、痛みを伴わない大腸内視鏡検査『水浸法』を開発。4万件以上の実績があり、すべて無事故。大腸がんの撲滅を願うベテラン医師。著書、メディア出演多数。