◎奥が欠けてしまい、ほとんどなくなってしまいました。インプラントを医師からすすめられましたが、費用もかかるし、高齢者がするイメージがあり悩んでいます。
(55歳 パート主婦)

「40~50代は骨が弱くなり、が欠けやすくなる時期です。虫でなかったとしても、かみしめや食いしばりでも奥にヒビや亀裂が入り欠けてしまう傾向があります。

 が欠けた場合、欠けた部分が少なければ、かぶせものやさしで治療します。ひと昔前は、銀を含む合金や金でかぶせものをすることが多かったのですが、最近はセラミックやジルコニアなどの素材を使うケースが増えています。

 金属イオンが身体にたまるといわれているため、先進国では、すでに金属のかぶせものは使っていません。日本くらいですね」(若林先生)

「お悩みのインプラントですが、50代で早いということはありません。むしろあごの骨がしっかりしているうちにインプラントにするのはオススメです。

 がどのように欠けたのかわかりませんが、根っこがしっかり残っていれば、かぶせものでもかまいませんよ。ただ、周病があるなら、インプラントがオススメ。かぶせものは保険診療で使われるものは見た目が悪く、作製技術も違います。

 そのため私のクリニックでは、保険診療外のセラミックやジルコニアを選ぶ人が多いですね。保険診療外のかぶせものは1本20万円程度します。あとから、やっぱりインプラントを入れようとなると、1本40万~50万円はするので、もったいないと思います

 義には、インプラントのほかにブリッジや入れを入れる方法もある。

「どちらも50代ではあまりオススメしません。ブリッジとは、両隣のを削って、かぶせものをする方法。保険診療で行えば治療費は安いですが、両隣のに負担がかかり、結局、3本のを失う可能性があります。

 入れもブリッジと同様で、両隣のに負担をかけます。また、かむ力も30%まで落ちるといわれています」(遠山先生)