40代になって容姿や健康状態の衰えを痛感し、20代のころの自分とのギャップに戸惑うことも少なくない。
生殖力のピークと社会的なピークは一致しない
「肌のピークは生殖力のピークと一致しています。女性の場合、動物としてのそのピークは19歳と言われている。女性のピークと聞くと20代というイメージを抱きやすいですが、20歳になったと同時に、酷な言い方をすれば下り坂に入るのです。
ところが、子育てや仕事をしている40代女性は、今が社会的なピークだと感じる。生殖力のピークと一致せず、ギャップを抱きやすくなることが視線耐性の低下につながっていると考えられます」
40代特有の視線耐性の低下へとつながるギャップがあるわけで、なるべくギャップを感じないように生活することが、視線耐性の強化になり、ひいては自信作りに関係してくるという。
「まずは“今日の自分がいちばん美しい”と認識すること。明日になれば、わずかであっても必ず衰える。今日の自分を楽しむことを心がけてほしい。そういった意識がないと、危機感も覚えません」
失ったものを取り戻すことはできない。緩やかに下っていく自分を受け入れつつ、年相応の女性になっていくことができれば、他者の視線を強く意識することもなくなる。急激な変化に自分自身が戸惑えば当然、そのギャップにショックを受け、どんどん自信は失われていってしまう。
さらに女性は、日々の体調の違いによって心境が変わり自信にも影響する。例えば“今日は肌の調子がいいからメイクののりもよくてうれしい”といったことが挙げられる。
「視線耐性の高低は昨日と今日で異なると考えられます。自信があるときは、そのぶん耐性も高い」と、森川先生。心身のバラつきに左右されない視線耐性を作り上げていくこともポイントといえそう。
そのうえで森川先生は「他者は他者、自分は自分と割り切ることがポイント」と指摘。「グラビアポスター効果といって、グラビアポスターのようなスタイルや容姿のいい女性を見ると、隣の芝生が青いと感じ、自分に負い目を感じやすくなってしまいます」