ストレスと不安が免疫力を下げる

「太陽の光に当たることで自律神経が整い、免疫力がアップするので1日15分ほど日光浴もしましょう」

 身体を動かすだけでなく、毎回の食事も大切だ。

「特にしっかり噛むこと。ひと口あたり30回以上は噛みましょう」

 噛めば噛むほど身体が熱を作り出す量が増え、体温が上昇。免疫細胞の活性化につながるのだ。

 もっとも重要なのが睡眠だ。

「“何時間寝るか”よりも“寝るべき時間帯にしっかり寝ること”が大切です。午後10時~午前2時までの間は1日の中で免疫細胞の働きが最も低下します。この時間はしっかりと眠りましょう」

 この時間帯にストレスを受けたり、疲れをためたりすると病気になるリスクが高まる。不規則な生活や徹夜を繰り返せば、若者でも免疫力が低下するおそれがある。

 しっかり眠るためにはまず、入浴して身体を温めよう。

「湯船につかることで体温が上がり、血行の改善につながります。身体の内部を温めるためには40度ほどのお湯に半身浴で20分ほどじっくりと入ることです。肩が冷えると風邪をひいてしまうので、肩に熱いタオルをかけたり、浴室暖房をつけるなどして、お湯につかっていない部分も温めておきましょう」

 ストレッチやマッサージも血行の改善には効果的。

免疫細胞はリンパ液の中に多く含まれています。しかし、リンパの流れが悪くなると、免疫細胞の流れも悪くなり、必要な栄養素や酸素が身体中にいき渡らなくなります。結果、ウイルスや細菌が侵入したときに戦えず、病気になるのです」

 そこで鎖骨、首、胸の上、わきの下、脚の付け根、ひざの後ろ、足首などにある「リンパ節」をマッサージしよう。流れがよくなれば、免疫細胞は体内でスムーズに流れる。

「手軽な方法は爪もみです」

 爪の生え際にある「井穴(せいけつ)」というツボには神経線維が集中している。ここを刺激すると、自律神経のバランスが整えられ免疫アップに。

「爪の生え際を反対の手の親指と人さし指で挟んで10~20秒ずつ強く押します。1日2、3回を目安に行うこと。ただし薬指の爪には自律神経に強く作用する神経が集中しているため、逆に免疫が下がるおそれがある。避けたほうがいいでしょう」