1月20日、前大脳動脈解離によるくも膜下出血、脳梗塞と診断されたタレントの爆笑問題・田中裕二。一命をとりとめた田中だが、昨年8月にコロナを発症、入院していた。コロナの後遺症だったのだろうか──。
前出の天野医師は、「直接診察したわけではないので細かいことはわからないが、一般論としてお伝えします」としたうえで、
「田中さんはすでにコロナから回復して仕事復帰していました。重症化していないところをみると、サイトカインストームは起きていなかったとも考えられます。ですからコロナ以外の原因で脳内の血管が解離した可能性が高いんです」
天野医師は気になっていることがあるという。田中が医師から“お菓子禁止”と言われていたことだ。
「糖尿病の兆候があるのかもしれません。糖尿病は動脈硬化の進行も早い。それが原因で脳梗塞を起こしたとも考えられます」
とはいえ、コロナ後遺症についてもまだまだ解明されていない点は多く、予断を許さない。
脱毛症状を訴える女性は男性の2倍
脱毛と味覚障害を訴える人が多いのもコロナ後遺症のひとつ。前出の平畑院長が説明する。
「亜鉛不足が原因です。これは何らかの原因で亜鉛を吸収しにくくなっているとみられます。亜鉛が足りないと脱毛や味覚障害の症状が出ます。でも、通常であれば不足している亜鉛を摂取すればすぐに回復するものなんです。しかし、コロナに感染すると、この症状もなかなか回復しない」
脱毛症状を訴える女性は男性の2倍にものぼるという。
「特に後遺症に注意したいのが50代以上の女性。ほかの年代と比べても脱毛の症状を訴える傾向が高いです」
多くの感染者が後になって何らかの不調を訴えている。平畑院長が解説する。
「前述のとおり、細胞や血管が傷つき、免疫も下がって体力も回復していない状態なので数週間は安静にしておくことが大切です。
とにかく激しい運動はやめましょう。ウォーキングも1時間以上はしない。それに熱いお風呂に入るのも体力を使うので避けたほうがいいですね」