目次
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ー お米は「1日2杯」で“食べすぎ”
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ー 冷ましてから食べる
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ー がっつくのはNG!食事はゆっくり

 8月に2400品目、10月には6000品目の食料品が値上げに。穀物大国であるウクライナから輸出が制限されたことで、すでにパンや麺類の価格が高くなってはいるが、10月にはさらに小麦原料の食品が本格的に値上げされるという。

 代替需要が急速に高まってきた日本人の主食・お米。ところがそこには危うい話も。

お米は「1日2杯」で“食べすぎ”

「お米を食べすぎると、ズバリ『早死に』につながります」とAGE牧田クリニックの院長・牧田善二先生。食卓になじみ深い白米……いったいなぜ?

「白米を食べると、体内ですべてブドウ糖に分解され、消化吸収されます。つまり、砂糖を食べているのと同じです」と牧田先生。

 特に白米の場合は、精米する際に食物繊維やマグネシウムなどの栄養素を一緒にそぎ落としてしまっているため、糖の吸収を抑えることができず、血糖値を上昇させてしまう。そうでなくとも現代人の多くは、白米などの炭水化物のとりすぎで糖質過剰。そんな糖質のとりすぎは肥満や糖尿病だけでなく、がんや心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病リスクに。

 なかでも恐ろしいのが、発症すると健康な人よりも平均寿命が10年ほども縮むとされる糖尿病だ。医療の進歩により、早期発見できれば進行を遅らせたり治療もできるようになってきたが、注意すべきなのが合併症。

 例えば、心筋梗塞は胸の締めつけや痛みなどの予兆があるが、合併症のひとつである神経障害によって痛みに気づかず、心筋梗塞の症状が進み、死に至ることもあるという。

糖尿病自体、初期や軽症の場合には自覚症状がない。病気や合併症が水面下で進行している可能性もあります。女性は白米を食べたぶんだけ、糖尿病のリスクが上がるという研究結果があり、注意が必要」(牧田先生、以下同)

女性は白米を食べた分だけ、糖尿病のリスクが上がる(国立がん研究センターの研究結果より)
女性は白米を食べた分だけ、糖尿病のリスクが上がる(国立がん研究センターの研究結果より)

 国立がん研究センターが、米を食べることと糖尿病発症の関連性について2010年に発表した。とはいえ男性なら白米を食べすぎても大丈夫というわけでもない。肉体労働や激しい運動を日常的に行っている人の場合以外、男性も糖尿病リスクがアップすることがわかっている。

 では一体どの程度が白米の「食べすぎ」なのだろう。

「研究結果では1日に420g食べると、男女ともに間違いなく、糖尿病のリスクが上がることがわかっています。

 ご飯茶碗1杯分は約140gですから、1日3食ご飯を食べると危ないということになりますね。そこまでではなくとも1日280g、つまり1日2杯以上食べる人は食べすぎといえるでしょう」

 1日3食、しっかり白米を食べる人も多いはず。つまり知らず知らずのうちに血糖値が上がり、健康を害している可能性も。ただ、ちょっとした工夫をすれば、糖尿病のリスクは下げられる。