目次
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ー 間違った情報をうのみにしない
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ー 知っておきたいお金の対策
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ー 押川医師監修『がん防災』チェックリスト

 

 三大疾患の代表「がん」。2人に1人はかかり、3人に1人はまだまだ元気に働き続けなければならない就労世代に闘病生活を送る。突然の告知に、多くの人は、お金は?家のローンは? 家族になんと伝えたら? と頭が真っ白になるだろう。

間違った情報をうのみにしない

「突然のことに動揺しないためには、心の準備が必要です。例えば台風や地震への対応や準備は、小学校からしっかり習います。がんも“ある日突然”という意味からすると、似ている。誰の身にもいつか振りかかってくるかもしれない“災害”と思えば、準備の大切さがわかるでしょう」

 と語るのは押川勝太郎先生。YouTubeで「がん防災」の大切さを発信している腫瘍内科医だ。

がんという言葉の重さから、いざ宣告されるとパニックに陥って間違った知識にすがったり、初手が遅れてしまうケースがある。健康なときからがんについて正しい知識と心構えを持っていれば、つらさや衝撃は最小限ですみますし、災害同様、復興再建を適切に行えるのです」(押川先生、以下同)

 手軽だからといってインターネットやSNSからの知識は逆効果にもなる。国立がん研究センターや公的機関などが公開している信頼性の高い情報にアクセスするのが望ましい。

 注意したいのは闘病ブログや動画、有名人の「がん」報道。

「さまざまな対応や治療内容があふれていますが、それを信じて“この治療方法で、この結果になるに違いない”と思い込み、それまでの治療を中止したという患者さんもいます。がんの状況、症状、対策はケースによってさまざま。治療についての疑問や不安は主治医とのコミュニケーションで解決するのが基本です」

 全国にある「がん相談支援センター」では、病気だけでなく無料で誰でもお金や生活のことなど、多くの不安や疑問について相談できる。「いざという時」のために調べておいてほしい。

発見できるがんはしっかり検診を

がん発生の因果関係の多くは不明。ただ、1番のリスクが『加齢』だということは確実。10代と60代では発がん率が100倍くらい違います」

がん=死亡」というイメージは、昔のもの。早期発見・早期治療ができれば、5年生存率が90%以上。もはや「死なない病気」になってきているが、そのために必要なのは検診だ。

受けておきたい、国が推奨する5つのがん検診
受けておきたい、国が推奨する5つのがん検診

 例えば日本人女性の死亡率1位の「大腸がん」は検診が非常に効果的。

「大腸がんは、ポリープから『がん』になります。便潜血検査や内視鏡検査で見つかったポリープを切除するだけで大腸がんの死亡リスクを下げられます。がん検診でほぼ100%発見可能なのに、それをやらないのは非常にもったいない」