マスクにテープ&鼻うがいで花粉をオフ

 花粉症はそもそも花粉に触れる量を減らすことが大切だ。

「外出時は帽子やマスク、花粉用のゴーグルなどを使ってください。マスクは不織布を使い、隙間から花粉が入らないように医療用テープなどで留めておきましょう。また、ガーゼやティッシュを鼻の前において、その上からマスクをするのも効果的。

 インナーマスクや鼻に入れるフィルターなども売っていますが、このほうが低コストな上、使い捨てができて衛生的です」

 アウター類はウールなどの花粉がつきやすい素材は避け、綿やポリエステルなど表面がツルツルした化学繊維のものを選ぼう。

マスクに隙間があると花粉が入り込む。鼻まわりは入りやすいため、肌に負担が少ない医療用テープなどで留めて イラスト/ますみかん
マスクに隙間があると花粉が入り込む。鼻まわりは入りやすいため、肌に負担が少ない医療用テープなどで留めて イラスト/ますみかん
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帰宅後はコートや帽子は外で払ってから家に入りましょう。家の中にいかに花粉を入れないかが勝負です。外から帰ってきたら、身体についた花粉をすぐにオフするよう心がけて」

 脱いだコートや帽子などは玄関にかけておくとよい。

「特に寝室に持ち込まないように注意しましょう。花粉は下に落ちていくので、枕やシーツが花粉だらけになってしまいます。この時季は部屋の掃除も大切ですが、枕カバーやシーツの交換もまめに行ったほうがいいですね」

 帰宅したらすぐ鼻うがいで鼻の粘膜についた花粉を洗い流したり、肌や髪に付着した花粉は洗顔をしたり、すぐにお風呂に入って花粉を落とすことも症状の軽減になる。

「鼻うがいは専用の溶液などが市販されていますが、お金をかけずに家にあるものでも実践できます。水道水だと鼻がツーンとなって痛いという人がいますが、生理食塩水を使えば痛みは軽減します。

 生理食塩水はドラッグストアでも売っていますし、手作りするなら550mlのミネラルウォーターのペットボトルに約5gの食塩を入れると生理食塩水の濃度になります。ペットボトルのふたの一番上の凸部まで食塩を入れると約5gになりますよ」

「今のところ、花粉症を根本的に治療する方法は毎日アレルギーの原因物質を少しずつ体内に吸収させる『舌下免疫療法』しかありません。しかし、3年間を飲み続けるという期間の長さに躊躇する人が少なくない。

 鼻の粘膜を変性するレーザー治療やボトックス治療も1シーズンしか有効ではありません。できるだけ花粉を遠ざけ、飲み、点鼻・点眼で症状を抑えるのが現実的な対策です」

 花粉症対策グッズを活用したり、手軽で効果的な方法を選んで、不快なシーズンを乗り切ろう!