5. 腸内環境をアップする身体にいい油をとる

 エキストラバージン・オリーブオイルに含まれているオレイン酸には、腸を刺激したり、大腸で便を滑りやすくしてくれる効果がある。

 また、ポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化作用を持つ成分も含まれているので、身体の老化防止にも役立つ。毎日、大さじ1~2杯を目安にとりたいもの。

6. 冬でもこまめに水分を補給する

 健康的な便の70~80%は水分。便の水分量が減るとコロコロの硬い便になり、便秘の原因になってしまう。また、便が硬くなると腸の「ぜん動運動」の活動が悪くなり、大腸内にとどまる時間が長くなってしまう。

 こまめに水分を補給することは便をほどよい状態にして大腸の働きを助け、快便生活に役立つ。

7. シニアこそ積極的に食物繊維をしっかり

 便秘の解消を含め、腸の健康に欠かせない栄養素が食物繊維で、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類がある。

 穀類やいも類、豆類などに含まれる不溶性食物繊維と、キウイフルーツ、りんご、柑橘類、海藻類に含まれる水溶性食物繊維を2:1のバランスでとるのが理想的。

8. 腸の働きを整える植物性乳酸菌の選び方

 腸の健康を保つためにとりたいのが植物性乳酸菌。みそやしょうゆ、漬物といった発酵食品は植物性乳酸菌を含む代表的な食材で積極的に摂取したい。

※画像はイメージです
※画像はイメージです

 また、ヨーグルトに含まれる動物性乳酸菌は生きて腸に届きにくいため、生きたまま届く植物性乳酸菌(ラブレ菌)入りのものを選ぶことが大切。

※画像はイメージです
※画像はイメージです
『70歳からは腸ボケ予防で最高の老後をかなえる』主婦の友社(著)松生恒夫 ※画像をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。
教えてくれたのは……松生クリニック院長 松生恒夫先生●1955年東京生まれ。1980年、東京慈恵会医科大学卒業。松島病院大腸肛門病センター診療部長などを経て2004年に現クリニックを開業。著書多数。最新刊に『70歳からは腸ボケ予防で最高の老後をかなえる』(主婦の友社)

(取材・文/熊谷あづさ)