唾液でわかる!胃がんも発見できる!
ごく少量の唾液からがんリスクを測定。がん種ごとにリスクがわかる。年内には胃がんのリスク測定も可能になり、これにより肝がん以外、日本人の死亡数が高いがんをカバーできることに。
「サリバチェッカーのしくみは、唾液に含まれるがん細胞からしみ出す代謝物を、最新の測定装置を使って測定し、AIで解析を行います。がん細胞が増殖するときに出すポリアミンなどの代謝物が血中にまわり唾液に分泌。唾液中の代謝物質濃度を測定・解析することでがんリスクを算出します」
と、サリバチェッカー開発者(以下同)。
利用方法はサリバチェッカーのWEBサイトか医療機関で申し込み、自宅か医療機関で唾液を採取して冷凍してクール便で送る。指定の医療機関にデータが届き、医師の説明を聞く。
「医師による説明があるため、その後どうしたらいいのか迷うことがありません」
開発会社のサリバテックは山形県の企業で、ふるさと納税の返礼品のほか、健保組合や企業等を通じ、サリバチェッカーの検査キットを提供している。
お気軽&お手軽! 記者もトライしてみた!
毎号1~3本の実用企画を担当する週刊女性記者Y。多忙を理由に病院は避けて通るタイプ、本当はただの面倒くさがりで怖がりの40代だ。だって注射も麻酔も嫌いだし、怖い思いをして検査したうえ、何かが見つかったらイヤじゃないですかぁ~。だがYの父は肺がん、前立腺がんのサバイバー。最近では脳梗塞まで起こしており、長女としては健康体で父を見守らなくてはいけない。渋々、唾液でできる検査、前出のサリバチェッカーにトライした。
検査の準備は2日前から始まる。“豆類、納豆などの豆を主原料とした食材、ナッツ類、しじみ、それらを材料としたサプリ、健康食品をとらない”、そして“前日21時以降は水以外の飲食禁止”、からの“当日は朝食、ガムやあめ、うがい薬もNG。歯磨きは2時間前までに”。これらをクリアし、最寄りの実施クリニックに向かった。
クリニックでは検査着に着替えることもなく、個室に通された。看護師さんがおもむろに検査キットを運んでくる。保管温度が重要なようで、キット全体ひえひえだ。透明なストローのようなものをくわえ、渡されたのは、梅干しとレモンの写真。コレを見てふんだんに唾液を出し、容器にためろとのこと。
「これを見ていれば必要量の唾液がとれるものですか? 」
自分の唾液量など考えたことがないので聞いてみる。
「イケると思いますよ! では5分後に戻りますね~」
明るい看護師さんがカーテンの奥に消えていくと、少々不安な気分に。いやいやレモンと梅干しに全集中だ!
5分後、意外とあっさり必要量はとれており、支払いをすませ、帰宅した。アラ、本当カンタンじゃないの~。
そして待つこと2週間。検査結果が送られてきた。結果はオールA、つまりがんリスクは現状なし! もちろん、がんの家族歴があることに変わりはないので、これからも定期的なリスク検査は必要だ。だが“今現在”は健康だとわかると安心する。これだけカンタンなら、何年か後にまたやろうかなと思えた。